キャリアコンサルタントとはどんな資格?試験のポイントから今後のニーズまでまとめ

キャリアコンサルタントとは

「キャリアコンサルタント」という資格を知っても、具体的にどのような資格でどのような仕事につながるかといったことはイメージしづらいのではないでしょうか。

実際、「キャリアコンサルタントの仕事もしている」と話すと、仕事や資格の内容について質問を受けることも多いです。

“キャリア”も”コンサルタント”も幅の広い言葉ですし、たしかに曖昧な印象があるかもしれませんね。

「職業に関する相談に応じ、助言と指導をする人」とよくいわれますが、ここではもっと詳しくキャリアコンサルタントについて紹介したいと思います。

キャリアコンサルタントと名乗るには

まず「キャリアコンサルタント」と名乗るには「国家資格キャリアコンサルタント」を取得する必要があります。

名称独占資格なので、キャリアコンサルタント試験に合格をして登録をしないと「キャリアコンサルタント」と名乗ることはできません。

私も2年前に合格と登録をし、今も仕事によってはキャリアコンサルタントと名乗っています。

キャリアコンサルタント登録証

キャリアコンサルタント試験とは

キャリアコンサルタント試験は受験資格のうち1つでも満たしていれば受験することができます。

受験資格は以下のとおり。

受験資格

  1. 厚生労働大臣が認定する講習の課程を修了した者
  2. 労働者の職業の選択、職業生活設計又は職業能力開発及び向上のいずれかに関する相談に
    関し3年以上の経験を有する者
  3. キャリアコンサルティング技能検定の学科試験又は実技試験に合格した者
  4. 上記の項目と同等以上の能力を有する者
このなかでは①のケース(認定講習を修了したケース)が圧倒的に多くなっています。

キャリアコンサルティングに関する仕事をしたことがないのであれば講習を受けるのが一般的なコースですね。

▼たくさんの団体や学校で養成講座が行われていますが、その比較をこちらで記事にしています。

【本音で比較】キャリアコンサルタント養成講座はどのスクールがおすすめ?(LEC、ヒューマンアカデミー、日本マンパワーなどを紹介)

2018.03.25

③の「キャリアコンサルティング技能検定」は国家検定で、「国家資格キャリアコンサルタント」の上位資格という位置づけです。

「キャリアコンサルティング技能検定」に合格し、その後登録を行えば「キャリアコンサルタント」を名乗ることができますよ。

ただし、受験資格が厳しく、合格率も低いので、未経験者はキャリアコンサルタント試験から受けるケースがほとんどです。

キャリアコンサルタント試験には学科試験と実技試験がある

キャリアコンサルタント試験には学科試験と実技試験があります。

その試験範囲は厚生労働省のホームページから引用するとこの5つになります。

・職業能力開発促進法その他関係法令に関する科目
・キャリアコンサルティングの理論に関する科目
・キャリアコンサルティングの実務に関する科目
・キャリアコンサルティングの社会的意義に関する科目
・キャリアコンサルタントの倫理と行動に関する科目

筆記試験と実技試験いっしょにまとめられているので、少しわかりづらいかもしれません。

ここでは筆記試験と実技試験に分けて紹介していくことにします。

筆記試験

筆記試験では私は次のように分類して勉強をしていました。

  1. キャリアに関する理論
  2. 発達に関する理論
  3. カウンセリングに関する理論
  4. 法律
  5. アセスメントツール(心理テストなど)
  6. 求人倍率など時事的な問題
筆記試験では①〜⑤をきっちり覚えて、予想がしづらい時事的な問題に関しては時間をかけ過ぎないほうがいいと思います。(過去問を繰り返し解くことで、時事的な問題もある程度コツはつかめると思います。)

▼①〜⑤でどのような問題が出やすいかはこちらの記事で分析しています。

キャリアコンサルタント試験の過去問を徹底分析!押さえておきたい人名と法律は?【2018年10月更新】

2018.07.05

▼試験対策でオススメの本はこちらです。

キャリアコンサルタント試験対策で読んでおきたい2冊の本

2018.07.07

実技試験は3つに分けられる

実技試験は論述試験、ロールプレイ、口頭試問の3つに分けることができます。

論述試験

論述試験は「筆記試験」ではなく「実技試験」なので、実際の相談の場面を思い浮かべながら書くと、基本的にクリアできるはず。

シュロスバーグやカール・ロジャーズなど実用性の高い理論を優先的に、論述で書けるよう準備しておけばいいしょう。

私は本番では量を多めに書くことを意識してクリアすることができました。

ロールプレイ

ロールプレイはクライエント役の人と1対1で相談を行い、その様子を採点官がチェックする形で行われます。

▼詳しい内容はこちらで書いています。

キャリアコンサルタント試験直前対策まとめ【面接で大切にしたいことは?】

2016.11.24

口頭試問

ロールプレイが終わると採点官からそのやりとりについて、質問を受けます(口頭試問)。

▼詳しい内容はこちらで書いています。

【2018年版】キャリアコンサルタント試験 口頭試問の答え方まとめ(実技試験)

2016.12.02

試験は2日に分けて行われる

試験はこのような感じで2日に分けて実施されます。

キャリアコンサルタント試験日程

JCDA公式サイトより引用

学科試験(筆記試験)と論述試験が同じ日にあり、ロールプレイと口頭試問がまた違う日に行われるということですね。

試験の実施団体は2つある

キャリアコンサルタント試験の1つの特徴は試験の実施団体が2つあるということ。

JCDA(日本キャリア開発協会)キャリアコンサルティング協議会です。

学科試験は共通の問題ですが、実技試験(論述試験、ロールプレイ、口頭試問)は少し内容がちがいます。

論述試験は過去問が公表されているので、事前に過去問を確認してから、どちらで申し込むか決めるのもいいでしょう。

キャリアコンサルタント試験の難易度は?

試験のあと1カ月ほどで合格発表があります。

第8回試験(2018年5月〜6月実施)の合格率はこのようになっています。

第8回 JCDA(日本キャリア開発協会) キャリ協(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 59.9%(831人) 66.5%(992人)
実技(論述、面接) 71.9%(779人) 67.5%(909人)
学科・実技同時受験者の最終合格 53.6%(472人) 54.9%(637人)

▼毎回の合格率はこちらでまとめています。

国家資格キャリアコンサルタントの実際の難易度と合格率は?(合格体験記つき)

2016.12.29

「合格率が高すぎる」という意見もありますが、国の目標に対してキャリアコンサルタントの数がまだまだ足りないので、難化することは考えづらいと思います。

2019年度末まではキャリアコンサルタントの「集中養成期間」に設定されているのでおさらですね。

▼参考:2014年に策定された政府目標

2014年に策定された政府目標は以下のとおりです。(参考:「キャリア・コンサルタント養成計画」の策定について)

  • 2019年度末までに79,000人
  • 2024年度末までに100,000人
国のキャリアコンサルタント名簿に登録済みのキャリアコンサルタントは2018年5月末日時点でまだ35,544人しかいません。

まだまだ目標には届いていないということですね。

キャリアコンサルタント資格を活かせる場所

キャリアコンサルタントの資格をとったら、それをどう活かせるかも気になるところではないでしょうか。

活かし方はいろいろあります。

  • 企業内で活かす(企業内キャリアコンサルタント、人事部、管理職)
  • 就職支援をする民間企業で活かす(人材紹介、人材派遣)
  • 就職支援をする公的機関で活かす(ハローワーク、地域若者サポートステーション)
  • 学校などの教育機関で活かす
  • 社会保険労務士が仕事で活かす
  • インターネット上で活かす

▼詳しくはこちらで記事にしているので、よければ参考にしてみてください。

キャリアコンサルタントの仕事の全体像は?大学、ハローワーク、民間企業での資格の活かし方や収入について

2018.04.23

今後キャリアコンサルタントのニーズは高まっていく

キャリアコンサルタントは必要とされていて、資格やスキルを活かせる場所もたくさんあることを紹介してきました。

ではなぜそこまでキャリアコンサルタントのニーズは高まっているのでしょうか?

どのようなニーズがあるか、私の考えもまじえつつ、まとめていきますね。

第三者に確認してもらいたいというニーズ

履歴書やエントリーシート(ES)、面接などを第三者に見てもらいたいというニーズは今もかなりあるように思います。

たくさんの人と相談をしていると、他の人と比較してどうかという視点でアドバイスすることもできますよね。

「個性が出ているか」「差別化できているか」といった点をアドバイスするのもキャリアコンサルタントの大切な役割だと思っています。

働き方が多様化していて、逆に迷いが生まれている

副業を認める企業の増加など、働き方が多様化しています。

今までになかった職業も生まれて、職業の選択肢がかなり広まっていますよね。

転職も当たり前になりつつあります。

選択肢が多いのはいいことだと思っていますが、今度はそこから何を選べばいいかわからないと感じる人も増えてくるでしょう。

そんなときに納得の行く選択をするためのフォローが求められていると感じます。

▼これからの働き方を考えるうえでおすすめの本はこちらです。

キャリアコンサルタント・キャリアカウンセラー向けおすすめ本まとめ

2018.05.01

「好き」「得意」「やりたい」「勤労観」がわからないという悩み

選択肢が多いと、「好き」「得意」「やりたい」といった自分の本音を基準に選んでいくこともできるようになります。

ただ、これらのことが自分ではわからないと感じている人も多いですね。(私もよく悩みます。)

自分は仕事で何を大事にしていきたいかという「勤労観」がわからないというケースも。

いっしょに考え、納得の行く決断をするためのフォローをするという役割は今後ますます大切になっていくのではないでしょうか。

話をきいてほしいという需要

多くの人にとって仕事の悩みは尽きません。上司との関係、部下との関係、仕事内容、給料…。

不満があると「話をきいてほしい」という気持ちになるのは自然なことですが、それを話せる人がいないケースも多いです。

スピード感のある企業であれば「話なんてゆっくりきけない」と考える社員、経営者も多いので、なおさら話をきいてあげられる人は重宝されるのではないでしょうか。

「話をきいても問題は解決されない」と思うかもしれませんが、実際は「話をきかないと問題は解決できない」だと私は感じています。

労働者人口の減少

労働者人口が減っており、少子化がますます進むなか、企業の立場から考えてもキャリアコンサルタントの役割は重要です。

組織にマッチした人材に継続的に働いてもらいたい。そのような思いを持っている企業はたくさんあり、橋渡し役としてのキャリアコンサルタントはこれからも重宝されるでしょう。

キャリアコンサルタントに向いている人

キャリアコンサルタントといっても仕事はさまざまですし、その人なりの活かし方があるので、向き不向きの区別はなかなか難しいのではないでしょうか。

あえて向いている人の特徴をあげるとしたら、この2点だけだと思います。

  • 人が好き
  • 仕事で悩んだことがある

この2つはきっとキャリアコンサルタントの仕事をするうえでの原動力になると思います。

質問も受け付けています

キャリアコンサルタントの資格をとって良かったと私自身は思っています。

仕事の幅が広がったり、感謝の声を直接いただけたり…。

将来の目標も少しずつ描けるようになりました。

キャリアコンサルタントの資格をとろうか迷っているのであれば、お伝えできることもあるかもしれませんので、お問い合わせペーシから遠慮なく質問してくださいね。

▼どこのキャリアコンサルタント養成講座をにしようか迷っているのであれば、こちらを参考になさってください。

【本音で比較】キャリアコンサルタント養成講座はどのスクールがおすすめ?(LEC、ヒューマンアカデミー、日本マンパワーなどを紹介)

2018.03.25