キャリアコンサルタント試験の対策では、過去問やテキストを使うことが多いと思います。
ただ、試験に合格してから、キャリアコンサルティングに関する本を読むと、試験勉強中に読んでおけばよかったなという思いになることもありました。
そこで、この記事では試験対策に役立つ本を2冊厳選で紹介したいと思います。
■目次
実技試験対策におすすめ 『キャリアコンサルタントのためのカウンセリング入門』
京都大学の教授でもある学生相談の経験豊富なカウンセラーさん(臨床心理士)が、キャリアカウンセラー向けに書いた本です。
筆記試験対策より実技試験で参考になります。
読んでみて参考になった部分を紹介していきますね。
クライエントを信頼することから始めよう
特に心に残ったのがクライエントを信頼することの大切さです。
カウンセリングでは「ラポール(信頼関係)の形成」という言葉がよく使われますが、信頼関係を築くにあたっては、まずはキャリアコンサルタントがクライエントを信じることが大前提。
知識としては当たり前のことですが、いざ相談場面となると忘れがちです。
「クライエントには成長力がある」という前提でクライエントに接し、そこからクライエントを観察するなら、確かにクライエントには成長力があるという観察が得られることが増えます。
カウンセラーが持つ最も素朴で強力な影響力は相手を信じることから生まれます。
何を思っているか、何を悩んでいるか、何をもって解決といえるのか。
このようなことはきっとクライエント自身にしかわからないはずです。
自分自身もクライエントを信頼することからしかコンサルティングは始まらないということを忘れないでいたいと思います。
過剰な行動の裏には過小な行動がある
「過剰な行動の裏には過小な行動がある」
なるほど・・・と思いました。
たとえばゲームを四六時中する、家庭内暴力をするなどの過剰な行動。
どうしてもそういった問題行動をなくそうとしがちですが、一方で過小な行動はないかということにも焦点をあてることが大切なんですね。
職場で高圧的な態度をとってしまう人も、もしかしたら過小な行動がどこかに潜んでいるのかもしれません。
人を決めつけず、背景も含めて考えていきたいです。
「当然あってよさそうなのに語られないもの」は何か
私自身、心理カウンセリングを受けたことがあるので、よけいにしっくりきた言葉です。
自分の大事な本音や見たくない問題点はさらっと話してしまうことがあったと思います。
たとえば、家族との間に問題があれば、家族のことをほとんどしゃべらないなど。
キャリアコンサルタント試験でも「大事な情報があまり語られていないな」と感じたら、”開かれた質問”などで、話をしっかりときいてあげる必要があります。
筆記試験対策におすすめ 『キャリアカウンセリング』
法政大学キャリアデザイン学部の宮城まり子教授が書かれた本です。
どちらかというと理論に関する話が多く、筆記試験対策に役立ちます。
キャリアカウンセリングの本は難解なものが多いですが、この本はとてもわかりやすく書かれていますよ。
▼目次はこちら。筆記試験で頻出のスーパー、ホランドなども丁寧に解説されています。
実技試験で心がけたいこのような言葉も。
「カウンセリングマインド」を表すキーワードに「なおそうとするな、わかろうとせよ」という言葉がある
この言葉忘れずにいたいです。
合格を目指すなら何冊も買う必要はない
キャリアコンサルタント試験を突破するためには何冊も本を買う必要はありません。
過去問と養成講座のテキストをきっちりとやっておけば基本的には大丈夫で、他の本を読むのであれば補助的に使いましょう。
紹介した2冊の本は読んでいて本当におもしろかったので、勉強をスムーズに進めるためにも手元にあるといいと思います。
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