キャリアコンサルタント試験で頻出の女性理論家シュロスバーグ。
大問で出ることが多く、しかも出題される範囲が狭いので、勉強効率がとても高いのが特徴です。
今回はこのシュロスバーグの理論についてどこよりもわかりすくまとめたいと思います。
■目次
シュロスバーグのキーワード
シュロスバーグの理論で覚えておきたいのはこの3つ。
- 発達を捉える視点
- 転機(トランジョン)
- 4S
なかでも転機と4Sは必ずおさえておきましょう。
ここからはこれらのキーワードを解説していきますね。
発達を捉える視点
多くの理論家が発達をさまざまな観点で捉えていますが、発達の捉え方をシュロスバーグは4つの視点に分類しました。
- 文脈的、文化的な視点:環境が影響を与える
- 発達的な視点:年齢を基礎に置いた発達論
- ライフスパンの視点:個人の多様性を強調
- 転機の視点:転機とその対処に焦点を当てる
シュロスバーグはこのなかの「4.転機の視点」の立場から発達を考えています。
転機(トランジョン)
転機とは「成人の様々な人生上の出来事のこと」をいいます。
その転機には以下の3種類があります。
- 「予測していた転機」
- 「予測していなかった転機」
- 「期待していたものが起こらなかった転機」
これらの転機がキャリア発達に大きな影響を与えると考えているわけですね。
4S点検
さらにシュロスバーグは転機に対処するためには4Sという資源を有効活用することが大切であると考えました。
その4Sとはこちら。
- 状況(situation):役割の変化、期間、ストレスの程度など
- 自己(self):社会経済的地位、性など
- 支援(support):配偶者、家族、友人など
- 戦略(strategy):広い範囲の戦略を使っているかなど
かなり頻出なので、しっかり覚えておきましょう。
シュロスバーグの出題例
では実際の試験ではどのように出題されているのでしょうか。確認しておきましょう。全て正しい文章です。
【第1回試験】
転機の種類として、「予測していた転機」(Anticipatedtransitions)、「予測していなかった転機」(Unanticipatedtransitions)、「期待していたものが起こらなかった転機」(Non-eventtransitions)を示した。
【第2回試験】
転機を乗り越える際には、Situation(状況)、Self(自己)、Suports(支援)、Strategies(戦略)の4Sの点検が必要であるとした。
【第11回試験】
成人の発達を考える際の視点として、「文脈的・文化的視点」、「発達的視点」、「ライフ・スパンの視点」、「転機の視点」の4つに整理した。
※この3つのパターンでほとんどの問題をカバーできます。
シュロスバーグ理論の活かし方
試験とは直接関係ありませんが、シュロスバーグの理論を実際の場面ではどのように活かせるか考えてみましょう。
たとえばこのように活かせると思います。
- 4Sの観点からクライエントの情報を整理する
- クライエントの転機について想像を膨らます
- 個の発達を様々な視点から捉えるようにする
特に4Sの観点から頭のなかを整理しながらクライエントと接するのは大切なポイントではないでしょうか。
私は実技試験のロールプレイでも4Sの枠組みを大切にして、乗り切りました。
よければ参考にしてみてください。
あらためてシュロスバーグのキーワードはこちら
最後にあらためてキーワードをまとめておきます。
- 発達を捉える視点
- 転機(トランジョン)
- 4S
シュロスバーグといえばこの3つをイメージしましょう。
試験対策の参考になればうれしいです。
参考にした書籍はこちら
『新版 キャリアの心理学 [第2版]』著:渡辺 三枝子
『キャリアカウンセリング』著:宮城 まり子
シュロスバーグの理論を動画でも解説しました!
スーパーの理論を動画でも解説しました。
ぜひ参考にしてみてください!