【随時更新】国家資格キャリアコンサルタントの難易度と合格率の推移は?(合格体験記つき)

キャリアコンサルタント面接試験

キャリアコンサルタントの資格に興味を持ったとき、気になるのは試験の難易度ではないでしょうか。

この記事では試験団体ごとに第1回試験から第24回試験までの合格率の推移をまとめてみたので、よければ参考にしてみてください。

合格率は2つの団体で異なる

キャリアコンサルタント試験は実施団体が2つあります。

その2つとは日本キャリア開発協会(JCDA)とキャリア・コンサルティング協議会(CC協議会)。

資格は1つですが、実技試験の論述の問題もちがいますし、合格率もかわってきます。(学科試験は共通問題)

実際に第1回試験から第23回試験までの合格率を確認してみましょう。

第1回 JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 74.2%(763人) 81%(945人)
実技(論述、面接) 51.5%(709人) 71.6%(716人)
学科・実技同時受験者の最終合格 37.2%(271人) 59.1%(389人)
第2回 JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 74.8%(934人) 77.2%(511人)
実技(論述、面接) 59.4%(932人) 74.3%(597人)
学科・実技同時受験者の最終合格 不明 不明
第3回 JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 63.3.%(925人) 66.1%(496人)
実技(論述、面接) 61.9%(1022人) 65.7%(564人)
学科・実技同時受験者の最終合格 不明 不明
第4回 JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 19.7%(235人) 23.5%(217人)
実技(論述、面接) 63.7%(827人) 75.4%(782人)
学科・実技同時受験者の最終合格 17.1%(142人) 24.5%(181人)
第5回 JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 51.4%(867人) 48.5%(513人)
実技(論述、面接) 65.7%(842人) 72.1%(557人)
学科・実技同時受験者の最終合格 43.3%(449人) 42.9%(261人)
第6回 JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 61.5%(1105人) 64.2%(917人)
実技(論述、面接) 66.4%(955人) 76%(890人)
学科・実技同時受験者の最終合格 50.9%(584人) 56.7%(562人)
第7回 JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 54.8%(886人) 53.6%(575人)
実技(論述、面接) 74.6%(1024人) 70%(636人)
学科・実技同時受験者の最終合格 52.4%(561人) 49.3%(336人)
第8回 JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 59.9%(831人) 66.5%(992人)
実技(論述、面接) 71.9%(779人) 67.5%(909人)
学科・実技同時受験者の最終合格 53.6%(472人) 54.9%(637人)
第9回 JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 32.1%(439人) 28.8%(392人)
実技(論述、面接) 67.9%(745人) 67.8%(879人)
学科・実技同時受験者の最終合格 34.6%(309人) 26.2%(265人)
第10回 JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 62.9%(1161人) 65.4%(1464人)
実技(論述、面接) 65.7%(865人) 73.3%(1320人)
学科・実技同時受験者の最終合格 53.3%(603人) 55.9%(889人)
第11回 JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 62.7%(1203人) 62.5%(1185人)
実技(論述、面接) 74.1%(1213人) 75.3%(1235人)
学科・実技同時受験者の最終合格 58.3%(818人) 56.4%(761人)
第12回(2019年7月実施) JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 75.5%(1406人) 75.5%(1421人)
実技(論述、面接) 68.7%(1108人) 62.4%(1034人)
学科・実技同時受験者の最終合格 60.3%(802人) 56.7%(751人)
第13回(2019年11月実施) JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 70.4%(1296人) 71.7%(1509人)
実技(論述、面接) 65.4%(1191人) 58.0%(1298人)
学科・実技同時受験者の最終合格 58.1%(866人) 50.6%(906人)
第14回(2020年3月実施) JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 69.1%(1194人) 65.1%(1043人)
実技(論述、面接) 65.3%(1182人) 66.6%(1225人)
学科・実技同時受験者の最終合格 55.8%(827人) 54.8%(706人)
第15回(2020年11月実施) JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 74.7%(2390人) 75.3%(2136人)
実技(論述、面接) 64.3%(2013人) 61.7%(1786人)
学科・実技同時受験者の最終合格 57.0%(1548人) 53.5%(1301人)
第16回(2021年3月実施) JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 63.9%(1197人) 65.3%(1481人)
実技(論述、面接) 63.6%(1325人) 59.4%(1548人)
学科・実技同時受験者の最終合格 52.2%(763人) 48.4%(907人)
第17回(2021年6月実施) JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 58.0%(976人) 55.9%(1160人)
実技(論述、面接) 59.4%(1004人) 57.0%(1299人)
学科・実技同時受験者の最終合格 46.5%(605人) 40.7%(655人)
第18回(2021年10月実施) JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 79.0%(1563人) 82.6%(2208人)
実技(論述、面接) 57.0%(1073人) 68.0%(1851人)
学科・実技同時受験者の最終合格 54.6%(820人) 64.0%(1367人)
第19回(2022年3月実施) JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 63.0%(1044人) 60.8%(1593人)
実技(論述、面接) 63.3%(1200人) 59.7%(1778人)
学科・実技同時受験者の最終合格 52.5%(744人) 46.1%(1051人)
第20回(2022年7月実施) JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 77.4%(1223人) 78.2%(1892人)
実技(論述、面接) 64.4%(1030人) 57.5%(1453人)
学科・実技同時受験者の最終合格 60.7%(736人) 51.0%(950人)
第21回(2022年11月実施) JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 59.7%(922人) 63.0%(1645人)
実技(論述、面接) 62.9%(1047人) 54.9%(1696人)
学科・実技同時受験者の最終合格 52.2%(657人) 43.9%(980人)
第22回(2023年3月実施) JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 82.3%(1351人) 82.2%(2592人)
実技(論述、面接) 63.0%(1039人) 65.3%(2256人)
学科・実技同時受験者の最終合格 59.3%(787人) 59.3%(1551人)
第23回(2023年7月実施) JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 81.2%(1112人) 85.0%(2076人)
実技(論述、面接) 62.5%(982人) 63.3%(1873人)
学科・実技同時受験者の最終合格 59.8%(670人) 61.2%(1285人)
第24回(2023年11月実施) JCDA(日本キャリア開発協会) CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)
学科(選択式) 51.6%(719人) 53.0%(1525人)
実技(論述、面接) 64.5%(1043人) 65.8%(2270人)
学科・実技同時受験者の最終合格 45.8%(554人) 45.2%(1150人)

※引用元:日本キャリア開発協会キャリア・コンサルティング協議会

厚生労働省のサイトでは両団体合わせた合格率や平均点が掲載されています。

▼実技試験の合格率推移はこちら。

キャリアコンサルタント実技試験合格率比較

どちらの試験団体で申し込めばいいか迷うと思いますが、基本的には論述の試験内容を確認するなどして自分で対策をしやすいほうを選ぶといいでしょう。

ただ、スクールによってはどちらかの試験団体を推奨しているケースもあるので注意が必要です。

▼スクールの比較はこちらで記事にしています。

【詳しく比較】2023年版キャリアコンサルタント養成講座(養成講習)のスクールを一覧で比較してみました。【料金・時間数・場所・オンラインなど】

2018.03.25

▼スクールの選び方はこちらです。

キャリアコンサルタント養成講座の選び方は?所在地・受講料・講師・試験団体を検討材料にしよう

2019.10.17

なぜ合格率にちがいがあるのか?2団体の試験のちがい

2つの団体が実施しているキャリアコンサルタント試験ですが、どのようなちがいがあるのかまとめておきましょう。

論述(実技試験)の問題が異なる

選択式の筆記試験は同じ問題ですが、論述(実技試験)の問題は2つの団体で異なります。

こちらの公式サイトで問題を確認するとわかりやすいと思います。

JCDA(日本キャリア開発協会)

CC協議会(キャリアコンサルティング協議会)

面接試験(ロールプレイ+口頭試問)の採点基準も少し異なる

面接試験(ロールプレイ+口頭試問)の採点基準もこのように微妙に異なります。

<面接試験評価基準>

  • 日本キャリア開発協会(JCDA)……「主訴・問題の把握」「具体的展開」「傾聴」
  • キャリア・コンサルティング協議会(CC協議会)……「態度」「展開」「自己評価」

合格率に差が出るのも納得ですね。

実際のところキャリアコンサルタント試験は難しいのか

合格率は上でもまとめましたが、なかには、ほとんど準備ができないまま受ける人もいます。

ではしっかりと練習や勉強を重ねた人はどのぐらいの割合で合格しているのでしょうか。

私はLECで受講したのですが、クラスの仲間のうち9割近くは最終合格していました。

もちろん、合格できなかった方も第3回以降の試験でおそらくリベンジされているのではないでしょうか。

なので、発表されている合格率は少し低いと感じるかもしれませんが、講座を受けている人の合格率は高めです。


おまけ:キャリアコンサルタント試験合格のポイント

キャリアコンサルタント登録証

難易度の話からは少し離れますが、ここからは自分がなぜ合格できたのか、選択式の筆記試験と実技試験に分けて振り返ってみようと思います。

筆記試験は出そうなテーマから優先的に勉強することが大切

選択式の筆記試験は範囲がかなり広いので、自分なりに効率よく勉強をしていくことが大切。

私は次のような方法で勉強していました。

  1. 語呂を作っておもしろく覚える
  2. 過去問分析

筆記試験では人名とその理論の大枠を覚える、理解するという点が非常に重要。

常識や感覚で解ける問題ではないので、ここで合否が分かれるといっても過言ではないと思っています。

私は語呂を作ると覚えやすいタイプなので、自分で楽しみながら語呂を作っていました。

あとは過去問ですね。キャリアコンサルティング技能検定やキャリアコンサルタント試験の問題を分析して、出そうなテーマを中心に勉強していました。

▼過去問の分析はこちらで記事にしています。

【2024年3月更新】キャリアコンサルタント試験の過去問で頻出度とポイントを解説!押さえておきたい人名と法律は?【分野とキーワード】

2018.07.05

論述試験ではキーワードと文量を重視する

論述は2つの団体で結構ちがいがあるので、早い段階でどちらの問題のほうが自分に合っているかを確認してから申込をするといいでしょう。

(ただし、スクールによっては推奨団体が決まっているので、注意しましょう。)

実際にどのような評価をされているのかは得点開示されてからでないとわかりませんが、私は文量を多めにすることを心がけました。

キーワードを1つ1つ押さえていけば点数はもらえるはずなので、何を書けば点数につながりそうか意識しながら書くといいでしょう。

時間制限が厳しいので、きれいな構成を考えるよりも、キーワードを含めることと文章量が大事だと思っています。

実技試験(ロールプレイ、口頭試問)

私が一番苦労したのはこのロールプレイと口頭試問。

就職活動や転職活動での面接とは違って、役割を演じている自分を評価されるので、戸惑いました。

クライエント役との相性も関わってくるので、一番の難関ですね。

合格できたポイントは次の3つだと思っています。

  1. 実施団体の特徴の理解
  2. 最後まで気を抜かない
  3. 仲間たちといっしょに練習をする

1.実施団体の特徴を理解しよう

試験突破のためにはまず実施団体をちゃんと考えて選んだ方がいいです。

2つの団体には次のような特徴があるので、おさえておきましょう。

JCDA CC協議会
実技試験の特徴 クライエント役がしっかりしゃべってくれる クライエント役があまりしゃべってくれない
どんなタイプの人におすすめか 話を聞くことが好きな人におすすめ しっかりと関わりながら提案までしたい人におすすめ

私が受けたとき受検者仲間の話を総合すると、かなりの確率で上のようになっていました。(2016年時点での情報です。)

ただし、スクールによってはどちらかの試験団体を推奨しているケースもあるので注意してくださいね。

※LECはキャリア・コンサルティング協議会推奨でしたが、日程の関係もあり私は日本キャリア開発協会を選びました。結果オーライでしたが、日本キャリア開発協会の方が自分に合っていたように思います。

2.最後まで気を抜かなかい

本番では入室、退室も結構チェックされていました。

就職活動などの面接を思い出し、丁寧にやって良かったなと思います。

キャリア・コンサルティング協議会の場合、評価基準に「態度」があるのでなおさらかもしれませんね。

3.仲間たちといっしょに練習をする

これが合格できた一番の理由だと思っています。

もうすでに試験が終わっている方も、自分のために手伝ってくださりました。

カラオケボックスで1日に何回もロールプレイングをしたり…

全力を最後まで出し切らないとこの人たちに失礼だという思いもありました。

▼実技試験のポイントをまとめた記事はこちらです。

キャリアコンサルタント面接試験対策のポイントは1つだけ?ロールプレイで大切にしたいことをまとめました

2016.11.24

【重要】キャリアコンサルタント試験 口頭試問の答え方まとめ(実技試験)

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▼キャリアコンサルタント養成講座、スクールの選び方についてはこちらで記事にしています。

【詳しく比較】2023年版キャリアコンサルタント養成講座(養成講習)のスクールを一覧で比較してみました。【料金・時間数・場所・オンラインなど】

2018.03.25

▼キャリアコンサルタント試験で役立つ本はこちらでまとめました。

おすすめのキャリアコンサルタント試験対策本はこの2冊 筆記試験と実技試験に分けて紹介します!

2018.07.07

▼キャリアコンサルタント資格の全体像をまとめたのがこの記事です。

国家資格キャリアコンサルタントとは?将来性や需要、試験の概要について紹介します。

2018.07.25

私自身、キャリアコンサルタントの資格をとってよかったと心から思っています。

これからキャリアコンサルタント資格をとろうと考えている方の参考になれば幸いです。