キャリアコンサルタントの仕事の全体像は?大学、ハローワーク、民間企業での資格の活かし方や収入について

キャリアコンサルタント資格の活かし方

キャリアコンサルタントの資格や仕事に興味があっても、仕事内容が少しわかりづらいな…と思うことはありせんか?

ハローワークや大学以外にも民間企業やフリーランスで働く選択肢もありますし、全体像がつかみづらいなと私自身は感じていました。

そこで今回、求人サイトやニュース記事、書籍などをもとに、私なりにキャリアコンサルタントの仕事を改めて整理してみることにしました。

キャリアコンサルタントの仕事の全体像を知りたいのであれば、ぜひ参考にしてみてください。

キャリアコンサルタントはどこで働ける?民間企業と公的機関の比較

まずはキャリアコンサルタントの仕事について、民間企業と公的機関の2つに分けて整理していきたいと思います。

求人情報や「業界地図」などの書籍を確認して、わかったこと、感じたことなどを表にしています。

民間企業:人材紹介、人材派遣などを事業としている企業
公的機関:ハローワーク、サポステ(地域若者サポートステーション)、大学など

(見づらい場合はスマホの画面を横にしてご覧ください)

民間企業と公的機関の比較
民間企業 公的機関(私立学校含む)
仕事内容 企業と求職者のマッチングが多い マッチングに加え、相談、教育も重視する
収入 実力次第で高くなる 安定している
採用枠 多い 少ない
雇用形態 正社員が多い 契約社員、派遣社員が多い
求められる人材 どちらかというとスペシャリスト どちらかというとゼネラリスト
採用にあたって実務経験が必要か 未経験者歓迎がほとんど 経験が必要なケースが多い
キャリアコンサルタント資格 必須ではないが、アピール材料になる(本気度を示せる) 必須であることが多い

すべての会社や団体で当てはまるわけではありませんが、一般的にはこのような傾向があります。

民間企業では業種をしぼってマッチングを行っている企業も多いので、スペシャリストが求めらがちです。

たとえば福祉系の求人のみを扱っている人材紹介系の企業の場合、福祉業界で働いた経験のあるキャリアコンサルタントは貴重な存在ですよね。

一方で公的機関では求職者や紹介する企業の業種、職種の幅が広いという特徴があります。

あと、求人数は圧倒的に民間企業のほうが多いですが、地域によっては逆のケースもあります。都会ほど人材系の企業は多く、キャリアコンサルタントもたくさん必要とされていますね。

民間企業ではキャリアコンサルタント資格が必須でないケースも多いですが、スキルアップにつながりますし、本気度を示すためのアピール材料にもなるので、資格はとっておいたほうがいいと思います。

民間企業の仕事内容は3つに整理できる

それでは続いて、民間企業の仕事内容を整理していきましょう。

キャリアコンサルタント資格を活かせる仕事は大きく3つあげられます。

  • 人材紹介系の仕事
  • 人材派遣系の仕事
  • 企業内キャリアコンサルタント

順に確認していきましょう。

人材紹介系の仕事

人材紹介とはいわゆるマッチングの仕事。人材を欲しがっている企業と就職先を探している求職者をつなげる「橋渡し役」を担います。

「求人出してもえらませんか?」と企業に依頼する求人開拓の仕事もありますが、2018年10月現在、多くの企業で人手不足なので、求人開拓の仕事は少なくなっているはず。

今は求職者との面談(マッチング)が主な仕事になっていると考えられます。

マッチングに成功したら、求人を出していた企業から成果報酬が出る仕組みで、求職者から料金をとる企業は少ないようですね。

人材派遣系の仕事

(「派遣社員として働く」という意味ではなく、「派遣会社で働く」という意味で使っています。)

派遣会社が雇用している社員を派遣社員として派遣先の企業へ送り出し、フォローも行うというのが主な仕事です。

橋渡し役という意味では人材紹介系の仕事と同じですが、派遣会社では派遣社員を継続的にフォローしていくという点が大きな特徴。

派遣先の企業で働くにあたっての悩みはなどをヒアリングし、面談も実施するケースが多いです。

企業内キャリアコンサルタントの仕事

企業内でキャリアコンサルタントを置く動きも活発になっています。

たとえば伊藤忠商事にはキャリアカウンセリング室という部署があり、注目されています。

人事部の社員がその役割を果たすことも多いですが、外部から採用することも。

ただ、このケースでは実務経験が必要なケースが多いようです。

もし今実務経験がないなら、人事部で入社したあとに異動希望を出す、といった方法も考えられますね。

また、組織をまとめる立場にある管理職でもキャリアコンサルティングのスキルや心構えは武器になるでしょう。

人材紹介系の仕事と人材派遣系の仕事の比較

次に人材紹介系の仕事と人材派遣系の仕事の比較したいと思います。

人材紹介系の仕事と人材派遣系の仕事の比較
人材紹介系の企業 人材派遣系の企業
報酬 中小企業、ベンチャー企業、大企業など幅広い 老舗企業、大企業が多い
マッチング後のフォロー 会社による 面談でフォローなどすることが多い
企業の個性 企業ごとに特色がある 特色はあまりなく、事務系の仕事を扱うことが多い

人材紹介系の企業はベンチャー企業や中小企業も多い印象を持ちました。一方で、人材派遣系の企業は老舗企業が多いようです。

そして、企業ごとで個性が豊かなのは人材紹介系の大きな特徴。業種や対象となる求職者をしぼってマッチングを行っている企業も多いです。

たとえば、医療業界、保育業界、福祉業界、外食業界などにしぼってマッチングを行っている企業がありました。(人手不足が深刻な業界が多いですね)

なかにはパティシエに特化した人材紹介の会社もあり、細分化されている点はなかなか興味深かったです。

また、求職者のカテゴリーをしぼっている企業も多いですね。

高齢者、女性、障がい者、外国人留学生、新卒、第二新卒などを対象としている企業がありました。(特に障がい者に絞っている企業が多いと感じました。)

自分はどのような業界で、どのような人を相手に、キャリアコンサルティングを行いたいのか振り返ることも大切だと思います。

公的機関の仕事比較

さて、続いて公的機関の仕事を比較していきましょう。

大学などの教育機関とハローワークなどの行政機関に分けて考えていきます。

教育機関と行政機関の比較
大学などの教育機関 ハローワークなどの行政機関
仕事内容 セミナーなどの運営と進路相談(就業相談)がメイン 求人開拓や就業相談がメイン
雇用形態 派遣社員、契約社員が多い 地域により異なる
給料(収入) 私立大学の場合、大学によって差が大きい 安定している

大学や専門学校などの教育機関で働く場合は、就業相談・進路相談に加えて、就職セミナー・キャリア教育などの教育面で関わることも多いようです。

中学や高校、職業訓練校などでキャリア教育の講師として働いているキャリアコンサルタントも多くいますよ。

行政機関でメインとなるのはハローワーク。求人開拓の仕事もあるので、人材紹介系の民間企業と似ている部分もあるでしょう。

ヤングハローワーク、マザーズハローワーク、新卒応援ハローワークなど、いくつか種類があるので、どこで自分は働きたいのか幅広くリサーチしておくのも大切ですね。

また、各都道府県に必ず設置されている地域若者サポートステーション(2018年7月現在、全国173箇所)も公的機関のひとつ。

厚生労働省が委託したNPO法人、株式会社などが運営していて、キャリアコンサルタントなどによる相談、コミュニケーション訓練、就労体験などが行われています。

民間企業と公的機関であまり大きな違いはない

さまざまな求人情報を確認し、比較してみてひとつ感じたことがあります。

それは「民間企業と公的機関であまり大きな違いはないのでは?」ということ。

多くの民間企業でノルマ(目標)はある思いますが、数字をあげるためには求職者に対して親身になる以外に方法はないはずです。

なので、「ノルマやインセンティブがあるから求職者に対して親身になれない」というのはちがうのでは?と感じました。

どこで働くにせよ、結局、クライアント(求職者)のことをどのぐらい本気で考えて、傾聴して、寄り添えるかだと思います。

民間企業と公的機関をここまで比較してきましたが、「似ている」というのが最終的に感じた私なりの結論です。

キャリアコンサルタントの求人を探すのは大変

ちなみにキャリアコンサルタントの求人を探すのはなかなか大変です。

求人数が少ないという意味ではなく、本当にいろいろな就職サイトがあるからです…。

正社員、派遣社員では使うといいサイトも変わってきますし、やみくもに探すと本当に時間がかかると実感しました。

今回、主要なサイトは全部調べたので、探しやすかったサイトをここでまとめたいと思います。

(検索する際は”キャリアコンサルタント”と”キャリアカウンセラー”両方で検索したほうがヒットしやすいです。)

人材紹介系、人材派遣系の民間企業で正社員として働きたい場合

正社員の求人だとリクナビNEXTマイナビ転職エン転職は一覧画面でも仕事内容がわかりやすく表示されていて、探しやすかったです。

そして、業界に特化した専任のキャリアアドバイザーと話が面談ができるのはマイナビエージェント。

非公開求人が多いので、詳しくは確認できませんでしたが、気になるのであればチェックしてみるといいと思います。

キャリアコンサルタントの求人数が一番多かったのはdodaですね。

私立大学などでキャリアカウンセリングをしたい場合(派遣)

大学のキャリアセンターなどで働きたいのであれば、リクナビ派遣がおすすめ。

派遣系の仕事をまとめて検索できますし、しかも見やすいので真っ先に確認するといいでしょう。

リクルートスタッフィング」「マイナビスタッフ」「JOBNET(マンパワーグループ)」「テンプスタッフ」「オムロン エキスパートリンク」「スタッフサービス」といった大学法人に強い派遣会社の求人がまとめて掲載されています。

ハローワークなど行政機関で働きたい場合

行政機関の求人はそれほど多くないので、働きたいハローワークなどに直接問い合わせてみるのが確実です。

ハローワーク以外でも「サポステ(地域若者サポートステーション)」などキャリアコンサルタントが働ける公的機関はいくつかあるので、幅広く探してみましょう。

大量の求人情報ををまとめたサイトIndeedで引っかかることもあるので、条件をしぼったうえで検索するのもいいと思います。

‘(ただし、Indeedは同じ求人が何回も出るなど、使いづらい気がします…。)

キャリアコンサルタントも自分のキャリアを描こう

ここまでキャリアコンサルタントに関するさまざまな仕事や求人の探し方を紹介してきました。

キャリア相談やマッチングに関われる仕事というのは本当にたくさんあります。

キャリアコンサルタントだから進路に迷ってはいけないなんてことはなくて、なるべく多くの選択肢から納得のいく決定をするのは誰にとっても大事なことだと思います。

そして、もし悩むときは自分から自分へ質問して、本音を確認していきましょう。

  • 誰をサポートしたい?
  • どのようにサポートしたい?
  • 自分の経験を活かしたい?
  • スペシャリストがいい?ジェネラリストがいい?
  • 働き方のこだわりは?
  • 自分はどんなサポートがあればうれしかった?
  • 自分にとってお金ってどのぐらい大事?
  • 自分の人生で大事にしたいことって何?
自分で自分にキャリアコンサルティングするのも、きっといい経験になると思います。

そして、振り返った結果を誰かに話すなり、文字に起こすなどなさってみてください。

新たな発見があると思います。

おまけ:フリーランスとしてのキャリアコンサルタント資格の活かし方

体験談として私がキャリアコンサルタント資格をどのように活かしているか、以下にまとめていますので、もしよければご覧ください。

2018年4月に書いたものです。

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キャリアコンサルタントの資格に興味はあっても、本当にその資格を活かして仕事ができるのか気になるのではないでしょうか。

資格取得にはやはり労力がかかるので「本当に資格をとって大丈夫なのかな?」と思うこともあるかもしれません。

私自身はキャリアコンサルタントの資格をとって良かったと今では思っていますが、たしかに最初は少し勇気がいりました。。

そこで、ここではキャリアコンサルタント資格にはどのような活かし方があるのか私の例を中心に紹介したいと思います。

▼キャリアコンサルタント全般の働き方についてはこちらでまとめています。

キャリアコンサルタントとはどんな資格?試験のポイントから今後のニーズまでまとめ

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フリーランスとキャリアコンサルタントの相性はいい

キャリアコンサルタントの資格をとる人のなかで、私のようなフリーランスの人はあまり多くない印象です。

LECでいっしょに勉強をしていた養成講座のメンバーのなかにも、フリーランスとおっしゃる方はいなかったですね。

(人材系の企業、職業訓練校、ハローワーク、介護施設などで働いていている方や、社会保険労務士の方、主婦の方などがおられました。)

ただ、個人的にはフリーランスとキャリアコンサルタントの相性はいいと感じています。

なかでも専門分野以外で、強みを追加で持ちたい人には特におすすめ。

私もキャリアコンサルタントの勉強を始めたときからライターをやっていましたが、キャリアコンサルタントの資格をとってから、仕事の数も収入も増えました。

どのような仕事をしているか、ここから紹介していこうと思います。

エントリーシートや履歴書のアドバイス、添削サービス

(2018年10月現在、サービスを休止しています。詳細はこちらで記事にしています。)

ココナラというWeb上でスキルの売買をできるサービスがあるのですが、そこでエントリーシートや履歴書のアドバイス、添削サービスを提供しています。

メールのようにやりとりできるので、Wordなどのファイルを添付してもらい、それに対してアドバイスや最低限の添削をするという流れにしています。

ココナラのプロフィール欄ではキャリアコンサルタントであると紹介していて、その効果がどのぐらいがあるかはわかりませんが、50件近くサービスを販売することができました。

料金はエントリーシートや履歴書1つにつき3,000円〜10,000円。

初めからこの料金でしていたわけではありませんが、依頼者の方に喜んでもらえるようなサービスを提供し続けて、徐々に料金を上げていく形をとりました。

ココナラ以外にもタイムチケットランサーズストアなど似たサービスはいくつかありますが、ココナラが一番集客力があり、販売しやすいですよ。

講座で学んだことがコミュニケーションに役立っている

依頼者の方とのコミュニケーションでは、キャリアコンサルタントの講座で学んだことがかなり役立っています。

最初はどの程度傾聴すればいいのか、どの程度具体的にアドバイスをすればいいのか迷っていましたが、だんだんと相手の反応を見ながらアドバイスの量を調整するといったこともできるようになりました。

大事にしているのは、依頼者の方が自分で納得の行くエントリーシートを書けるようになること。

アドバイスする際には必ずお伺いを立てるように心がけていて、アドバイス通りにしなくてもいいことは繰り返し伝えています。

根拠をもってアドバイスはしていますが、押し付けてしまうのはおかしいですよね。

依頼者の方が一生懸命書いたものなので、それを否定するような言い方にならないようにするという部分もかなり注意しています。

そのぶんコミュニケーションに時間はかかりますが、それを最初に了承いただいたうえで、サービスを購入してもらっています。

キャリア系の有資格者のみ執筆できるライティングの仕事もある

以前からキャリアや就活に関する記事は書いていましたが、資格を取ってからライティングの依頼をいただくことが増えてきました。

なかにはキャリアコンサルタントなどの有資格者に限定してライティングを任せるメディアもありますよ。

少し余談になりますが、Web業界では今記事の質や信頼性を非常に重視する流れになってきています。(今までがおかしくて、これが当たり前のことなんですけどね・・・)

そのなかで有資格者が書いた記名記事は重宝される傾向にあるんです。

今、記事を書く仕事をしていたり、ライターの仕事に興味のあるのであればキャリアコンサルタントの資格をとる価値はあるかもしれません。

単価に幅はありますが、ランサーズクラウドワークスでまずは試しにライターをやってみるのもいいでしょう。

さいごに

キャリアコンサルタントの資格は対面の仕事でもインターネット上の仕事でも役立ちます。

働き方が多様化しているなか、キャリアコンサルタント自身にもいろいろな働き方があると知るのはとても大切なことではないでしょうか。

キャリアコンサルタントの資格の活かし方はまだまだあると思うので、私自身ももっと幅広く活動していきたいと思っています。

関連記事はこちら
▼キャリアコンサルタントの全体像についてはこちらでまとめています。

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▼こちらの記事ではたくさんあるキャリアコンサルタント養成講座の比較をしています。

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